「社員紹介に頼るしかなく、採用数が読めない」「多店舗・多業態に対応した採用の仕組みがない」。飲食企業が成長期に直面するこの課題を、HVIEW株式会社様は採用基盤の構築によって突破されました。東京都で17店舗・11業態を展開する同社は、支援開始から2年後に年商6億円から17億円へと成長。その成長を支えた採用体制として、年間584名の応募と正社員26名・アルバイト15名の採用を実現されています(※支援当時の実績です)。本記事では、リファラル採用(社員紹介)中心だった採用体制が、どのように変わっていったかをご紹介します。
支援前後の成果
リクルートXによる支援を経て、HVIEW株式会社様では以下の成果が生まれました(※支援当時の実績です)。
正社員採用の成果
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 年間応募数 | 584名 |
| 年間採用数 | 26名 |
| 応募単価 | 6,361円 |
| 採用単価 | 142,881円(約14.3万円) |
採用者の内訳には飲食店店長経験者4名・飲食店経験者10名(有名レストラン出身者・RED受賞者含む)が含まれており、採用の質という面でも高い水準を維持しています。
アルバイト採用の成果
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 応募数(5日間) | 112名 |
| 採用数 | 15名 |
| 応募単価 | 263円 |
| 採用単価 | 1,964円 |
アルバイトの応募単価263円・採用単価1,964円は、飲食業界の一般的な相場(アルバイト採用単価5万円前後)と比較すると際立った低水準です。これらはすべて、給与などの基本的な労働条件を変えずに達成した数値です。
課題: リファラル採用中心だった採用の限界
支援開始前、HVIEW株式会社様の採用活動はリファラル採用(社員紹介)が中心でした。リファラル採用とは、在籍する社員が友人・知人を紹介する採用手法であり、紹介者の人柄や仕事ぶりが見えるため定着率の高さが期待できる反面、採用の量とタイミングをコントロールしにくいという根本的な限界があります。
特に、多店舗展開・多業態という成長過程にある企業にとって、この限界は深刻です。新店舗の開業に合わせて一定数の人材が必要になる場面や、特定の業態に必要なスキルを持つ人材を意図的に集めなければならない場面で、社員紹介頼りの採用ではニーズに対応しきれません。
リファラル採用が抱える構造的な課題を整理すると、以下の3点になります。
- 採用量のコントロール不能: 紹介が来るかどうかは社員の人間関係に依存するため、必要なタイミングで必要な人数を確保することが難しい
- 採用層の偏り: 紹介者の人脈の範囲で採用が決まるため、特定のスキルや経験を持つ人材(店長経験者・有名店出身者など)に意図的にアプローチできない
- 多業態への対応困難: 11業態それぞれが必要とする人材像は異なるが、リファラルでは業態を超えた適材確保が体系的にできない
年商6億円から17億円への成長を目指す企業が、採用の量と質を戦略的に設計するためには、社員紹介に依存しない採用基盤が必要でした。HVIEW株式会社様が直面していたのは、単純な「人が集まらない」という問題ではなく、成長フェーズに合った採用インフラの不在という課題だったといえます。
飲食業界全体でも、採用難の状況は年々深刻になっています。求人を出してもクリック数が伸びない、応募が来ても採用につながらない、採用単価だけが上がり続けるという悩みは多くの飲食企業に共通しています。リファラル採用で成立していた時代から、仕組みで採用する時代への転換が求められています。
リクルートXが構築した採用基盤
リクルートXが取り組んだのは、単一の求人票改善ではなく、HVIEW株式会社様の17店舗・11業態に対応できる採用基盤の構築でした。その具体的なプロセスは以下の4つのステップで進められました。
1. 現状KPIの数値化と阻害要因の特定
採用活動を改善するうえで最初に必要なのは、「どこで詰まっているか」を数値で把握することです。私たちはまず、現在の採用活動を閲覧数・クリック率・応募率・応募単価・採用単価という5つの指標に分解し、数値化しました。
求人票の問題なのか、掲載している媒体の選択の問題なのか、それとも選考プロセスに課題があるのかは、数値を見なければ判断できません。感覚ではなく数値を出発点にすることで、施策の優先順位が明確になります。
2. 競合調査と自社の差別化ポイントの特定
次に、同業種・同職種の求人票を複数調査し、HVIEW株式会社様の求人票が他社と比べてどう見えるかを分析しました。採用市場は競争の場であり、求職者は複数の求人票を比較したうえで応募先を決めます。競合がどのような訴求をしているかを知らずに自社の求人票を書くことは、価格を知らずに値付けをするのと同じです。
11業態それぞれについて競合調査を行い、各業態で求職者が注目する訴求ポイント(職場環境・成長機会・働くイメージ)を整理しました。
3. 求人票の全面改善
KPI調査と競合調査の結果をもとに、HVIEW株式会社様の全求人票を書き直しました。改善の核心は「文章量ではなく、読みやすく・イメージしやすい文章に変える」という点にあります。
多くの飲食企業の求人票は、仕事内容を箇条書きで羅列するだけになりがちです。それに対して私たちが目指したのは、読んだ人が「この職場で働くイメージが具体的に湧く」文章です。どんな雰囲気の職場か、どういう人が活躍しているか、入社後にどのような成長が見込めるかを、読者の目線で整理して伝えることで応募率を高めます。
11業態という多様な業態に対応するため、業態ごとに求める人材像と訴求ポイントを整理し、それぞれに合わせた原稿を作成しました。
4. 継続的な運用管理とKPIの最適化
求人票の公開後も、週次でKPIをモニタリングし改善を継続しました。掲載初期のデータを見ながら、クリック率が低い業態の求人票を再調整し、応募単価を継続的に引き下げていく運用です。
正社員の応募単価6,361円・アルバイトの応募単価263円という数値は、初回の掲載からではなく、継続的な運用管理のなかで積み上げられた成果です。採用基盤とは「一度作れば終わり」ではなく、数値を見ながら継続的に改善し続ける仕組みのことを指します。
年間584名の応募を生み出した結果
継続的な採用基盤の構築と運用の結果、HVIEW株式会社様では年間584名の正社員応募・年間26名の採用という実績が生まれました(※支援当時の実績です)。採用単価は1名あたり約14.3万円(142,881円)です。
採用者の内訳が示す質の高さも注目点です。飲食店店長経験者4名、飲食店経験者10名(有名レストラン出身者・RED受賞者含む)が含まれており、応募数だけでなく採用の質という観点でも成果を出しています。母集団を大きくすることで選択肢が広がり、「100名から1名を選べる」状態になることが、質の高い採用につながります。
アルバイト採用では、5日間で112名の応募・15名の採用という結果が出ています。応募単価263円・採用単価1,964円という数値は、飲食業界の相場から見ると非常に低い水準です。こうした規模と効率を同時に実現したことが、HVIEW株式会社様の採用事例の特徴のひとつです。
これらの成果の背景には、東京都という競争の激しい市場での17店舗・11業態という多様な採用ニーズに、体系的に対応できる採用基盤が機能していることがあります。
なぜ条件を変えずに実現できたのか
HVIEW株式会社様の事例でも、給与などの基本的な労働条件は変えていません。応募数増加と採用コスト削減は、求人票の伝え方と運用の改善によって実現しています。
「採用を改善するには給与を上げるしかない」と考える経営者・採用担当者は少なくありません。確かに、待遇の水準は採用力に影響します。しかし、同じ給与・同じ職場環境でも、求人票の書き方次第で応募率は大きく変わります。
求職者が求人票を読んで判断するのは「給与の数字」だけではありません。「この職場はどんな雰囲気か」「自分が活躍できる場所か」「入社後にどう成長できるか」という問いに対して、読んだ人が具体的なイメージを持てるかどうかが、応募ボタンを押すかどうかの判断を左右します。
リクルートXが取り組むのは、こうした「伝え方の差」を数値と競合分析に基づいて可視化し、改善する作業です。HVIEW株式会社様では、11業態それぞれの魅力を求職者に伝えられる求人票に整備したことが、大量応募と低い採用コストを両立させた理由です。
多店舗展開・多業態という企業にとって、採用の量と質を同時に高めることは難しいとされています。しかしそれは、採用基盤が整っていない状態での話です。KPI管理・競合調査・求人票改善・継続運用という4つが機能する採用基盤があれば、成長フェーズの採用ニーズに対応することは可能です。
よくあるご質問
- リファラル採用を続けながら並行して取り組めますか?
- はい、可能です。リファラル採用と求人票による採用は排他的ではなく、並行して運用いただくことができます。リクルートXでは、既存のリファラルを維持しながら、求人票経由の母集団形成を追加することで採用経路を多様化することをご提案することがあります。まずは現在の採用状況をお聞かせいただき、最適な導入形態をご提案します。
- 多業態・多店舗の場合、業態ごとに費用がかかりますか?
- 費用体系はご支援の規模や内容により異なります。HVIEW株式会社様のように17店舗・11業態という複数業態を持つ企業様についても、一括でご支援することが可能です。詳しくはお問い合わせいただき、御社の状況に合わせたお見積もりをお伝えします。
- アルバイト採用と正社員採用の両方に対応できますか?
- はい、両方に対応しています。HVIEW株式会社様の事例でも、正社員(年間584名応募・26名採用)とアルバイト(5日間112名応募・15名採用)の両方でご支援しています。正社員とアルバイトでは求人票の訴求ポイントや使用媒体が異なりますので、それぞれに適した戦略を設計します。(※数値は支援当時の実績です)
採用のお悩みをお聞かせください
多店舗展開・多業態での採用基盤の構築に関して、ご不明な点やご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。現在の採用状況をお伝えいただくだけで、改善の方向性をご提案することができます。
他の飲食企業様の採用成功事例は、採用事例一覧からご覧いただけます。